久々に(いや、そうでもないか)JPOPのCDなんてものを購入して聞いている。
レミオロメンの風のクロマだ。
やはり流行のバンドらしく、作りがポップである。ポップさを忘れないように意識して作られている、と言ったほうが良いかもしれない。
基本的には声が低くくぐもっていて、楽曲も低音が強いのだが、それでいて完全にポップである。もっとも、前アルバムのHORIZONほどのやりすぎ感(言ってしまった)はなく、ほどよく流行の男バンドらしいポップさにとどまっている。
それにしても、1曲ダウンロードで購入できる時代だからだろうか、このアルバムもまた、ベストかよ!と言いたくなるようなポピュラー曲ぶりである。すべての曲はかっこよく作られていて、どの曲もA面(死語だ)にふさわしい。
前アルバムのHORIZONも、前前アルバムのETHERもそうだったが、毎回ベストアルバムを作るとはいったいどういうことだレミオロメン。実はもっと前の朝顔が好きなんだけどね。
聞いているほうとしては、お得感のあるアルバムである。1曲ずつダウンロードするのもアルバム購入するのも変わらない。捨て曲がないので。コアなファンだったら捨て曲があるくらいのほうが喜ぶのかもしれないけれど。
さて、レミオロメンの特徴をあげてみよう。まず、声と音が男くさい。次に、全体としてそんなに男臭くない。これが特徴である(ぇ)
男性ポップバンドとしての大御所にミスチル、スピッツなどがあるが、比べてみると格段に、レミオロメンの声(という言い方でいいでしょうか)は低く、ベース音が強い。音そのものとしてはよりロックである。
歌詞もまたポップで一般に受け入れられやすく、ちょっとダメな自分とか、迷っている自分とか、でもここからがんばろう自分、みたいなテーマはミスチルの代表曲とかなり方向性が似ている。似ているけれど、ミスチルほど洗練されておらず、またミスチルほど壮大にならないところがレミオロメンの特徴である。
レミオロメンの言葉選びは、実はちょっとおかしい。サビの声をはりあげるところで、こな~ゆき~、と言いきる違和感。&Wonderfulという歌い方が、あWondeful、に聞こえ、あサテ、あサテ、サテは南京…みたいな接頭語に聞こえる違和感。よく考えるとスマートさに欠ける、かっこよくない言葉の使い方を、堂々とサビに持ってくるのが面白いのである。
ある対談ではこれを、デビューしてから数年という若さ、青さによるものだろう、と表現していたが、これからもずっと続く、彼らの独自の特徴になればよいと思う。
さきほどはミスチルと比較したが、男くさくて青くて泥臭い感じはあるものの、たとえばウルフルズのような男臭さがない。その意味では、より女性向けである。男臭くない理由は音と歌詞である。歌詞がより抽象的であるため、具体的なエロスとかギラギラに欠けている。その上品さは、少年漫画にあってシモネタを出さない、すごいよマサルさんのギャグを彷彿とさせる。
また、人々に受け入れられること、聴き手を意識した曲作りをしており、初期よりもだいぶポップなバンドになった。たぶんプロデューサーとかいろんな人との作り込みによるのだろう。ちょっと残念だったりしたこともあるが(HORIZON)、でも試行錯誤している感がなんとなく青臭くて好感を持ったりもできる。
こと音楽に関してはあまり語ることができない私であるが、今回は無理矢理に語ってみた。総括すると、
・HORIZONよりはやりすぎていなくて良い
・サビに載せる歌詞が変で良い
・まだまだ青い
と、とても好感のもてるベストアルバム(!)である。ダウンロード型マーケットに負けていない。
そういえば最近は歌詞から同郷の季節感を感じなくなってきた。あかぬけてしまって、ちょっとさみしい。